明神山(鉄砲木ノ頭)を歩いてきました。実はちょうど1年前にもこのお山は3人で登ったことがあるのですが、その時はまだチビツーはショイコ(子連れ登山用キッドキャリー)に乗っていました。
チビツーが登山において完歩したのは昨年(2018年)末の大丸山でしたが、その時は高低差がほとんどないフラットなハイキング。
あれから1年、ショイコを正式に卒業してからは初めての、そして標高差のある登山らしい登山になりました。さてさてチビツーははたして山頂に到着し、無事に下山してくれるのでしょうか?
目次
明神山(鉄砲木ノ頭)
基本情報
神奈川県と山梨県のほぼ県境にある標高1291mの山で、別名「鉄砲木ノ頭(てっぽうぎのあたま)」とも呼ばれています。これは地元によって呼称が異なり、山梨県側では明神山、神奈川県側では鉄砲木ノ頭と呼ばれているからなのだそうです。山では県によって名称だったり読み方が異なるということはよくあるので、そういった知見を得るのも面白いものです。
山頂はとても広く、山中湖を含めた眺望は抜群です。
明神山へのアクセスは車で行く場合はパノラマ台の駐車場か、三国峠の駐車スペースを利用するのが一般的です。どちらも無料ですが、前者は10台程度、後者は5~6台分の駐車キャパなのでご注意ください。
バリアフリー情報
山です!残念ながらバリアフリーは一切期待できません(汗)
一つ上げるとすれば・・・登山口となる各駐車スペースは晴天時の日中はかなりの確率で満車になってしまいます。いざとなったら駐車禁止除外票を活用しましょう。少々気が引けないこともないですが、制度上は(交通ルール含めて)問題なしです。
お出かけ難易度
難易度:★★★★★(5)
ハッキリ言ってオススメできるレベルではないです。バリアフリーはもちろん期待できませんし、ほぼ手つかずの自然の中、”山道を登る”という負荷のかかる行為です。最悪、抱っこやおんぶをして下山することも覚悟しなければなりませんが、登頂と無事下山した時の達成感は最大級のものです。
登山好きの私にとっては、この”登山”部分の敷居は低いですが、それでもチビツー含めた子供二人の面倒を一人で見ながらとなると、やはり難易度は上がります。一般の登山からすれば超ショートコースで、大人の足でも往復1時間もかからない気楽な散策ですが、自然の山が相手ということは認識しておく必要があります。登山に慣れていない場合は事前に下見をしておくのもありかと。
行くなら春or秋の過ごしやすい時期がオススメ。しっかりとした登山装備は不要ですが、十分な水分と食料(おやつも大事です)運動しやすい恰好で臨んでください。
三国峠から登山開始!
三国峠の駐車スペースからのスタートです。早速明後日の方向に進んでしまい、チビワンの補正(笑)がはります。
登山口から入山しました。このお山の感覚、チビツーは覚えているかな?
チビツーにっとては大きなチャレンジとなりますが、登山慣れして体力も全然違うチビワンにとっては恐らく物足りないであろうお山。登山装備は最低限で足りるので今日は軽装。兄弟お揃いのザックです♪
途中で立ち止まりながらも進んでいくチビツー。恐らく本人には「山登りをしている」という感覚はありません。言葉でのコミュニケーションが取れないので、「頑張ったらご褒美の○○あげるよ」なんて取り引きはできません。とにかくゆっくりと、本人のペースで進ませつつ、少しでも頑張れたらおやつをあげる、といったわかりやすい導きが必要になります。
おぉ~!早速視界が開けて、今日の第一富士山がご挨拶。雲一つない富士山が見事です。
登山道は一部水の流れ道にもなっているので、場所によっては細くなります。律儀に溝を歩いています。
登山道というのはある意味「一本道」なので、”道以外のところ”と境界がハッキリしているところは脱線したり明後日の方向に進んでしまうという可能性は低くなるので、場合によっては歩かせやすいという利点もあります。
がんばって!鼻水啜りながらでもいいから(笑)
チビツーにとってみれば、坂道というのはただの負荷でしかありません。平坦あるいは下り坂であるにこしたことはないのです。それでもこの健気に頑張って前に進む姿勢、うるりと来てしまいます。
さすがにのんびりすぎてチビワン色々脱線し始めましたが、そんな様子が気になっているチビツー。お兄ちゃんの存在をちゃんと意識しているのかもしれませんね。
すかさずチビワンサポート。
登山道は二本並行していますが、一方(上の写真)は見晴らしが良いものの直射日光を遮るものが無く、帽子を嫌がるチビツーには向かないので、もう一方の樹林帯コースを歩きました。
山中湖も見え、ますますテンション上がります♪
ちょっと飽きたのかガス欠なのか、ロープをカミカミし始めましたので・・・
一口だけおやつ。大好物のえびみりんを一枚お兄ちゃんから。
そしてチビワンは迷わず男梅!初夏と言えど夏場は塩分が失われるので・・・ってまだスタートしたばかりで汗もほとんどかいてませんが(笑)
ドーピング(笑)完了!再スタートです。
パパが付いてきているか気になっているのかな?
チビワンのナイスサポート
この日もチビワンはよくサポートしてくれました。
ここでも。
こんなとこでも。
お陰でチビツーもニッコニコ♪♪
先ほどまで少々グズつきかけるシーンもわずかにあったのですが、その笑顔が見れて嬉しい!
そして、ついに・・・
山頂到着!
着きました!標高1291m、明神山登頂です!やったー!!
周囲にここ以外高い場所が見えず、ここが山頂だとわかったのか、チビツーから笑みがこぼれたのが印象的でした。
1年ぶりの山頂。去年はここでバーナー使ってポップコーンを食べたの覚えているかな?(さすがに覚えてないかな・・・)
簡易ポップアップテント&ミニテーブル&レジャーシートの三点セットでチビツーを歓迎。山岳テントじゃないからひたすら大きく重いのです。これを担ぎ上げるために今日は縦走用の65Lザックで登ってきました。。。
山には完全に不向きですが、公園などでは大活躍で、慣れているチビツーもこのテントは大好き♪
頑張ったご褒美にまずポップコーン。多動のあるチビツーでも基本このテントとミニテーブルがあれば「何か食べれる!」と思うのか、とても大人しくしています。
ミニテーブルはやはり登山には超不向きですが、公園などではいつも大体天と一緒に持っていきます。キャンプでも使えますが、ちょっとした物置としても使え、何気に重宝しています。
テント大好き~♪
チュルチュル大好き。でもなかなか上手には食べてくれません。取り皿にわけて麺をフォークに巻いてもなかなか・・・少しずつトレーニングですね。
それにしても見事な富士山。一年前は雲がかかって山頂がほんの少し見えていただけでしたが、今日はこの通り、逆に山頂にわずかな雲があるだけ。チビツーの登頂を祝福してくれるかのような、素晴らしい富士山が迎えてくれました。
私もカメラのレンズをあれこれ総動員で入れ替えて・・・
ズームで・・・
激重の三脚&雲台も担いで登ったので、今日はセルフで。
これだけ広い山頂だと、子供たちも走り回りたくなるわけです。
ただし広すぎて開放的というのもそれはそれで注意が必要です。チビツーは思いついたままに歩いて行ってしまい、自制は効かないので常に目を配っておく必要があるのですが、広すぎる場所だとそれがかなり負担になります。
どうもチビツーは慣性(?)で下っていくのが好きなようなので、山頂からいくつかある下山ルートに勝手に進もうとしてしまいます。方向さえ決まれば、下りはむしろ自分から歩いてくれるので気楽です。
さて、名残惜しいですが、下山しましょう。
ほら、この通り。嬉々として(?)下山してくれます(笑)
下山はあっという間に
下山はぴゅーっと(笑)
下山の時は結構楽しそうに歩いてくれるので嬉しいです。チビワンもすかさず追跡開始!
滑らないようにね!
ここ明神山は富士・御坂山塊の一画。富士山周辺とあって独特の火山質のザレた登山道なので、下りはとても滑りやすくなります。
チビツーも歩いてそれが本能的にわかるのでしょう。ゆっくり、ゆっくりと歩いています。
チビワンはさらにぴゅーっと(笑)。このあと、ズッテーンと尻餅つきます(笑)
下りはあっという間。登山口近くは坂もなだらかになるので、チビツーももう安心。
勇ましい足取りです。
登山口の国道が見えた!もうすぐです!
車まで戻ってきました!チビツー完歩、無事に下山しました。やったね!
さて、温泉に行って汗を流しましょうか。
石割の湯
基本情報
高アルカリ性の泉質の湯が楽しめる日帰り温泉施設です。露天は循環でぬるめの湯、内湯は循環式の加熱浴槽と非加熱掛け流しの源泉浴槽があります。露天の檜風呂(岩風呂でないほう)は湯温が38度程度でぬるめなので、子供がいる場合はこちらがオススメ。
営業時間:午前10:00 ~ 午後9:00(最終受付 午後8:30)
定休日:毎週木曜日(祝日は除く)
大人:800円
子供:300円(小学生。小学生未満は無料)
※Webチケット提示(スマホ画面でもOK)で上記よりさらに10%引き
詳細はコチラ。
バリアフリー情報
障害者向けの優待は特にありません。まぁ、小学生でも300円、それ未満なら無料なので十分お得かと。
ぬるめの湯でまったり♪
三国峠の登山口から車で約15分ほどで石割の湯に着きます。個人的には3月に竜ヶ岳登山の帰りに寄ったので3か月ぶりですが、チビワンとは石割山に登った帰りに寄った時以来なので、かれこれ2年以上ぶりです。
さすがに脱衣所の先は撮影できませんが、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かることができました。
ゆっくりと言ってもチビツーが一緒なわけで当然は目は離せませんし、衣類の着脱や洗体も付きっきりなので結構せわしないのですが、それでもわずかながらの気分転換ができました。
お風呂の後はジュースとおやつでカンパイです!
振り返って
ショイコでチビツーを背負っていた頃はある意味精神的に楽でした。ひたすら重いですが乗っけてしまえば自分のペースで歩けるのでテント泊縦走のトレーニングと割り切ればどうということはありません。チビワンに合わせた登山もできましたし。
ですが改めて、ショイコ無しでの登山というものは緊張を強いられるものでした。いざとなれば抱っこです。荷物が無ければおんぶができますが、ザックもあるのでそういうわけにも行きません。なので山選びは特に苦労しました。
それでも結果としては非常に嬉しいものでした。なんせ完歩してくれたのですから。こんなに嬉しいことはありません。もちろんチビツーには「踏破した!」とか「登り切った!」といった達成感はわからないのかもしれませんが、何かしらの糧にはなってくれたと思います。
さて、次はどんなお山に登ろうか!?
- 出発時刻 / 高度: 11:13 / 1173m
- 到着時刻 / 高度: 13:08 / 1173m
- 合計時間: 1時間54分
- 合計距離: 1.93km
- 最高点の標高: 1283m
- 最低点の標高: 1172m
- 累積標高(上り): 92m
- 累積標高(下り): 75m