チビツーの変化とエビリファイの服用開始

カナー型自閉症の生々しい実態や療育の現実については、本サイトの趣旨からは外れるのであまり触れないようにはしていますが、補足説明的に綴っておいたほうがいいかな?と思ったこともあるので、(あまり大々的には表立たせずに)日記として残しておくことにしました。

※2020/3/6、後日談①追記しました。

※2020/6/4、後日談②追記しました。

 

チビツーの変化と”易刺激性”

2020年、年明けからしばらく経った1月中旬、突如としてチビツーが今までに無かった激しい癇癪を起しました。不快感極まりないといった表出で、半ば狂乱じみた怒りと悲しみを同時に吐き出したような泣き声でした。

元々激しく泣くようなことは珍しいことではないのですが、怒りを伴ったような泣き声は初めてでした。その場は30分ほどで落ち着いたのですが、理由も原因もわからずじまいでした。

 

Canon EOS 5D Mark IV f/2.8 1/800sec ISO-500 35mm

それから数日後にまた同じような癇癪を起こしたのですが、次第にその間隔が短くなり頻繁に表れるようになりました。

短ければ15分ほどで落ち着くのですが、通常は30~40分程度、稀に長いときは1時間近く落ち着くことがありません。昼夜を問わずで、就寝間際だとチビワンの睡眠に影響をきたしかねません。

場所を変えて場面を切り替えるなどすると落ち着くこともあるのですが、なかなかピタリと止まることは無く、次第に普段から常に不機嫌で悲しげな声を出すようにまでなってしまいました。

こんなことがあったために、子供たちとお出かけすることに関して少々ネガティブな感情を持ってしまったのも事実です。

そして日に日に悪化してきているようにも思われたので、すぐに療育センターの主治医に相談することになりました。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/160sec ISO-100 39mm

先生曰く「成長に伴い周囲の物事に敏感になってきたのではないか」と。元々自閉の子は「物事の予測」をする能力が弱く、普段と違うちょっとしたコトが「いつもと違う」ということで不快に感じることが多々あります。それが成長によって敏感になってきた(易刺激性という言葉がよく使われるそうです)のではないかと、ということです。

いわゆる難しいお年頃、になってきたのでしょうか?

「変化」には違いありません。先生も「成長による変化」とポジティブな見解ではありますが、そうだとしても成長したがゆえに親子ともに負担が大きくなるというのでは親としては少々複雑な思いでもあります。

 

 

抗精神病薬”エビリファイ”

そして先生との相談の結果、チビツーに処方されたのが抗精神病薬「エビリファイ」。自閉スペクトラム症の子に処方されることが多く、「リスパダール」とともによく耳にする薬です。

専門家ではないので詳細な説明は避けますが、神経伝達物質ドーパミンの分泌を適切にする働きがあるため、チビツーのように極度に興奮状態になってしまうような状態を緩和する働きがあります。(「適切にする」ということで、うつ病の対処薬としても使われるそうです)

私がよく利用しているLITALICO発達ナビのコミュニティでもリスパダールやエビリファイについてはよく耳にしますが、効果のほどは色々。元より劇的な改善は期待していませんでしたが・・・

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/1.4 1/250sec ISO-100 35mm

服用後ですが、狂乱じみた泣き方は当初は無くなったかに思えましたが、ゼロになることはありませんでした。落ち着いたようにも見えますが、何が原因だったのかもよく分からないのでたまたま機嫌が良かっただけなのかもしれませんし。

少し落ち着いた一方で、超ゴキゲンでニッコニコ!といった状態になる頻度も少し減ったような気もしました。これも薬の効果だとしても納得できるものはあります。要はプラスにもマイナスにも激しい感情を緩和するというものですから。

頭では理解していても、やはり少し寂しい気もしますね。

 

やっぱり笑顔が一番

Canon EOS 5D Mark IV f/1.4 1/640sec ISO-1250 35mm

でもやっぱり、薬に頼らず自然な状態で、このような満面の笑顔を沢山見たいという思いはありますね。やっぱり子供は笑顔が一番ですから。

当面は一カ月弱ほど毎日服用して経過観察をすることになりました。その後の状況についてはまたどこかで。

 

 

後日談① ※2020/3/6 追記

夜に0.3ml

服用が決まった時点では、1ml内用液のうち0.3mlだけを服用するという方針となりました。これで3週間様子を見るというものです。先生曰く0.3mlというのはかなり少な目とのこと。こちらとしては状況が状況だったので、副作用がないなら飲めるだけ飲んだほうが効果がわかりやすいのでは?とも思ったのですが、そこはやっぱりスモールスタートで行きましょう、と。

それから私は毎日日記をつけることにしました(Evernoteでですが)。天候(特に気圧)によっても機嫌が異なることがあるとのことだったので、天気や気温も併せて記録しました。

その結果ですが・・・うーん、3週間様子を見ましたが、ハッキリ言って効いてるとは思えない。泣くときは泣いちゃうし、笑う時は大いに笑う。本来ならどちらも落ち着くはずなのですが・・・。元よりこんな少量からのスタートで大幅に変化が出るとは思っていませんでしたが。

発狂するような泣き方は無くなったのですが、実は服用開始数日前から無くなってたんですよね。そして家の中では次第に落ち着きを取り戻しつつあったことも。

家では少しずつ落ち着いて来たとはいえ、相変わらず療育センターでは機嫌を損ねることはかなり多かったことからも、やはり薬の効果は出ていないのではないかと。

朝に0.3ml、夜に0.3ml

三週間後、これらの経過観察を先生に報告しました。親としての見解は以下2点です。

  1. 療育センターでは相変わらず荒れることが多いことから、効き目はあまり出ていないのではないか?
  2. 家の中では落ち着いて来たが、薬の効果とは別の、チビツー本人の”順応”によるものではないか?

と。先生も概ねその方向性で同意していただきました。結果、「療育センターでの様子が変わらないことから、薬の総量は増やすが、通園の時間帯に近い朝にも同量を服用する」ということになりました。→朝に0.3ml、夜に0.3ml。

正直、薬の効果には懐疑的ですが、かといって「効果が無い」と証明できない以上は一定量を続けて変化があるかどうかを見極める必要はあると思いました。なので、次のステップでは「当面服用しない」という可能性もあるかと思います。

さてチビツーの生活面での変化ですが、私が見ている範囲、そして記録して分析(って大層なものではありませんが)した結果を総括すると「成長し、良くも悪くも周囲を見るようになった」ことに対し、「順応できるようになったものと、そうでないものがある」ということだと思います。

ポジティブな側面
  1. 脳が成長(発達)した結果、睡眠時間が大幅に増えた。または夜中起きてしまっても再度寝る。
  2. 相手の動きに同調することが増えた(目を合わせる頻度など)
ネガティブな側面
  1. 車での長時間移動(30分以上)ができなくなった(飽きが来るのが早くなった)
  2. 待ち時間での待てる時間が短くなった(いちご狩りの際)
  3. エスカレーターに乗るタイミングが合わせにくくなった(より慎重になった?)
  4. 爪切りを怖がるようになった
  5. 洗車機を怖がる(?)ようになった

ネガティブな面のほうが列挙した項目は多いものの、やはり周囲をよく見るようになったということには変わらないので、広義では「成長」と見ていいんじゃないかと思います。怖がるという心理も「危険予測」に不可欠な要素ですし、我慢ができなくなってきたのも裏を返せば「自我の芽生えまたは強化」と捉えてもよいと思います。めちゃくちゃポジティブに捉えれば、ですが・・・。でもまぁ、親としては精神衛生上前向きに捉えられるものはポジティブに行きたいと思います。楽観的になりすぎるのも禁物ではありますが。

後日談② ※2020/6/4 追記

朝に0.5ml、夜に0.5ml

その後も服用を続けましたが、目に見えた変化はなく、効果も出なければ副作用もでませんでした。

そして運の悪いことに、新型コロナ騒動による自粛生活へ突入することになり、このストレスもあってチビツーはさらに癇癪を起こすことが多くなりました。

先生曰く、「朝に0.5ml、夜に0.5mlで計1mlになるので、多少は効果が見られるかもしれない」とのことでした。

朝に1.0ml、夜に1.0ml

しかしながらそれでも変化はなく、むしろ自粛生活のストレスが日々積み重なり、日を追うごとにチビツーの状態は悪くなっていきました。

自粛生活下での知的障害児のケア

2020.05.05

その後再度療育センターの先生に相談したのですが、ここでふと違和感を抱く会話が先生との間で交わされました。

服用量への疑問と、リスパダールへの移行

正直なところ、日々状態が悪くなるチビツーを見ていると、チビチビと薬の量を増やす方針に少々苛立ちを覚えていました。

増やしていっても悪化するのなら、いっそドカンと服用量を増やしたい!とも思いました。

ただ私は所詮素人ですから、それによって中毒にでもなったら大変です。そんな心情を先生に打ち明けたところ・・・

「では、お父様としてはどのくらいまで増やしたいとお思いですか?」

と聞かれました。
えぇ!?そんなのわかるわけないでしょう!感覚で増やせるものではないでしょう?
正直わけがわからなくなりました。

結局、次は朝に1.0ml、夜に1.0mlに増やすことになるのですが、そんな会話の後では、正直「その根拠は?」と言いたくなってしまいました。

帰宅後すぐに、そのモヤモヤを晴らしたくてエビリファイの詳細(外部ページへ飛びます)を調べてみると以下のような記載がありました。

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性:通常、1回1~15mL(主成分として1~15mg)を1日1回服用します。開始用量は1mL(1mg)とし、症状により適宜増減されますが、増量幅は1日最大3mL(3mg)とされ、1日服用量は15mL(15mg)を超えないこととします。

これを見た限りだと、1日の最大服用量は(小児期であっても)15mLとあります。チビツーは半年近くかけてようやく1日2mLに達しました。

こんな少量で果たして「効果が無かった」と言えるのでしょうか?

先生の発言と言い、正直かなり疑いの目を持つようになってしまいました。結局エビリファイについては効果のほどが(適正服用量を含めて)わからないまま、この直後にリスパダールへの移行を行うことになりました。そしてリスパダールの服用量に関しては、事前に薬の用法・用量に関する知識を頭に入れてから先生とお話をすることにしました。

自粛生活の傷痕とリスパダール服用の顛末記

2020.05.25

振り返って

なんどなく不完全燃焼のまま終わってしまったエビリファイ。

先生のお話では「エビリファイはリスパダールよりはマイルドな効き目」とのことでした。そのマイルドな薬をさらに微量で運用していたのですから、これでは(少なくともチビツーには)効果が見れるのに何年かかるかわかったものではありません。

とはいえ、相性も多分にあるとは思います。実際に服用されて、少量でも明らかに変化が見られたという情報も多く耳にします。

「今回はご縁が無かった」と思うようにするしかないかもしれませんね。リスパダールで効果が出てくれることを祈るばかりです。

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