自粛生活下での知的障害児のケア

新型コロナウィルス感染が拡がる中で自粛生活を余儀なくされて早2ヶ月。

「おでかけ」をテーマにしている当ブログもすっかりネタ切れ状態なのですが、それ以上にダメージが大きかったのがチビツーへのストレスでした。

“クリエイティブ”な遊びができないチビツーの苦難

自粛生活によりお気に入りの場所へお出かけができないのはもちろんのこと、療育センターへも実質3月から通園ができなくなってしまいました。

チビワンも同じ時期から巣ごもり生活ですが、最近のチビワンはインドアでも全く退屈することがありません。テレビを見たりタブレットでYouTubeを見たり、愛読書(?)の漢和辞典や国語辞典を眺めては書写したり、進研ゼミの課題をこなしたり・・・学校から指示された課題の進捗は微妙ですが。
かといって体を動かしていないわけではなく、家の中でもマラソンと称して走り回ったり一人サッカーを始めては汗だくになったり。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/1.4 1/250sec ISO-2500 35mm

一方のチビツーにはまずそんなことはできません。療育センターの先生も曰く「クリエイティブな遊びができない」ため、おもちゃですらマトモに使えません。家にいても歩き回るか、いつもの「固い物」を指でトントンする行為(通称:指トン)か、床を叩くか・・・そしておやつを食べるか。テレビを見るにしても基本的には録画したNHKの「みんなのうた」などの歌が含まれるコンテンツなので、そう長い時間稼げるものでもありません。

そうなるとチビツーが感じる「退屈さ」はハンパではありません。かつそれが毎日続くのですから・・・

やることがあまりにも無さすぎるため、家の中での楽しみの一つでもある「おやつ」を欲しがる頻度も上がります。当然食事に響くので沢山あげることもできず、これがさらにストレスを増長させてくれます。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/1.4 1/250sec ISO-1250 35mm

3月後半になってからは、号泣しない日はありませんでした。特に4月以降は情緒そのものが不安定になり、ケタケタと笑っていたと思ったら途端に泣き出すということも日常茶飯事。大声で泣き続けられるということは本人にも親にもチビワンにも、あまり良い影響を与えません。

以前話題にしたエビリファイも全く効果は見えず、むしろ悪化しているようにも見えます。もちろん悪化は薬のせいではなく、自粛生活そのものが日々確実にチビツーを蝕んでいるのでしょう。
とはいえ・・・ただでさえ微量から始めているエビリファイの服用、「2~3週間経過して効果が無ければわずかに増やす」というやり方には少々煮え切らない思いもあります。チビツーの状況が変わらないままであればその対応でもよいかもしれませんが、状況は日々悪化してます。悪化度合いに薬の増量が追いついてないような気がしてなりません。こればかりは勝手に増量することもできないので、本当に悩ましく思います。

チビツーの変化とエビリファイの服用開始

2020.01.22

 

・・・とまぁ、前置きは長くなりましたが、そんな状況を憂い、感染云々の前にチビツーの精神に更なる負担がかからないよう、気分転換を兼ねて近所にお散歩をしてきました、というお話です。

 

近所の沢渡中央公園へ

Canon EOS 5D Mark IV f/7.1 1/640sec ISO-160 24mm

沢渡中央公園は緑が多く広くて開放的な公園です。このブログでも紹介している根岸森林公園やこども自然公園に比べれば小規模ですが、自宅から徒歩or自転車圏内という条件下では最も大きな公園です。

小春日和のこども自然公園

2019.03.17

初夏を感じさせる新緑の根岸森林公園

2019.04.29

ママチャリで2ケツして行ける距離なのですが、チビツーの認識だと「私と一緒に外出する=車に乗せてくれる」であり、駐車場ではなく駐輪場に向かおうものなら大いにグズってくれてしまうので、結局車で行くことになります。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/7.1 1/640sec ISO-320 24mm

いつものようにチビワンと3人でやってきました。”チーム3人”での公園おでかけも久しぶりです。しかしながらまだチビツーにはエンジンがかかっていなかったようで、しばらくは抱っこを求められてしまいました。。。

兄弟のケアと、チーム”3人”

2020.03.12

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/1250sec ISO-160 26mm

チビツーは縄跳びの練習。二重跳び、できるようになるかな?

 

 

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この公園には遊具はありませんが、あってもチビツーが遊具で遊ぶことは滅多になく、基本は「徘徊」なのです。縄跳び持って走り跳びをしながら先導するチビワン。

 

 

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そんなチビワンを気にしてか、その姿を見て少しだけ追いかけていました。

 

 

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ようやく笑顔を見せてくれましたね。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/800sec ISO-400 26mm

先行して練習しながら待機していたチビワン。成功への道は長い?

 

 

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公園内散策路もあるのですが、芝生の中を縦横無尽に。

 

 

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よほど機嫌が良くない限りは基本的に下を向いて歩くんですよねー。楽しいと感じてくれているのかどうか・・・

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/800sec ISO-400 24mm

ベンチのあるエリアまで来ると歩みを止めてしまいました。そしてここでも原因不明のギャン泣き。何度聞いてもこの泣き声に慣れることは無いのですが、周囲の人は「なぜ突然!?」という表情。

「どうしたの~?」と優しくお声がけしてくれる方もいらっしゃるのですが、チビツーに会話はできません。落ち着きを取り戻せるよう話しかけ続けてくれる場合もあるのですが、結局は無視と同じような状態。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/800sec ISO-320 30mm

こういう時、知的障害児の親として「いつ」「何と」代理応答すれば良いのかが悩みどころ。ささっと諦めてくれたらいいのですが、有り難くも親身に問いかけを続けてくれる方には「わざわざすみません、この子には知的障害がありまして、会話はちょっとできないんです」という旨の代理応答をすることがあります。

「この子は障害児です」というのを声高にアピールしたいとは思いませんが、ある程度の表出をしておくことは大事かと思っています。どのような反応をされるかはその方次第ですが、チビツーの状態に(良くも悪くもですが)納得はしてくれるようです。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/2000sec ISO-200 70mm

さてその後はガス抜きができたのかパッと感情が入れ替わり、今度は元気に上を向いて興奮気味に走り出しました。これも最近の特徴なんですよね。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/2000sec ISO-320 70mm

ちなみに公園の隣には消防署があり、公園敷地に繋がって横浜市民防災センターがあります。ここで私は上級救命講習を受けたのでございます。チビワンも学校の行事で訪れたことがあるそうです。

さてそのチビワンは・・・

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/800sec ISO-100 55mm

まだまだ頑張ってます!

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/3200sec ISO-320 70mm

そして、二重跳びできました!・・・1回だけですが(笑)、大きな進歩です。

もっと練習して、沢山出来るようになるといいね!

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/1000sec ISO-200 70mm

チビワンは再び芝生の中を歩きます。少し疲れて(飽きて?)来た感じかな?

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/1000sec ISO-125 27mm

新緑が本当に気持ちよくて・・・コロナ禍でなければ遠方にお出かけもして楽しい連休になっていたことだろうと思うと、本当に早く収束してくれることを祈るばかりです。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/1000sec ISO-200 24mm

可もなく不可もなくといった表情ですが、よいリフレッシュにはなったかな?

 

 

振り返って

私が自宅にいる時は(行ける場所は限られますが)車でドライブに連れ出すこともできますし、一時ケア施設に(2時間ほどですが)預けることもできますが、それでも家にいる時間の方が圧倒的に長く、チビツーにとっては辛い日々が続いています。

緊急事態宣言が解除されたとしても、不安定な情緒が改善するのにどれくらいの時間がかかるか見当もつきません。今はただひたすら、自粛生活という制約された生活の中で可能な限りチビツーに負担を掛けないような工夫をすることが大事なのですが、それもいつまで続くことやら・・・。

そんな生活の真っ只中ですが、こういったリフレッシュを交えながら乗り越えられればと思います。

 

おまけ1:前庭感覚を養うトランポリン

チビツーのクリスマスプレゼントに購入したトランポリン、これは良い買い物でした。元々跳ねる系の遊びは大好きで、普段からベッドでも飛び跳ねています。屋内パークでもやっぱりチビツーにとってのメインはトランポリンですからね。

土日でも意外と空いてるあそびパークPLUSで遊んできた!

2019.09.07

キドキド(KID-O-KID)マークイズみなとみらい店

2019.07.21

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/1.4 1/640sec ISO-1000 35mm

購入当初はそれほど遊ぶ様子は見せなかったのですが、一度コツを掴んでからはとにかく楽しんでくれます。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/1.4 1/640sec ISO-1250 35mm

ただでさえ遊べる遊具らしい遊具は限られているので、全身を使ってここまで楽しんでくれるアイテムはとても貴重です。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/1.4 1/640sec ISO-1000 35mm

ましてこんな笑顔のオマケまで付いてくるのですからね^^

ちょっと蛇足になりますが、トランポリンは前庭感覚(自分の身体の傾きやスピード、回転を感じる感覚)を養うのに適しているので、小さなお子さんにはお勧めです。

90~100cm程度のサイズであれば、ネットでも安ければ3000円台で購入可能です。ゴム製のバネを採用しているものがオススメです。モノにもよりますが、金属バネは金属疲労や錆による劣化もあり、万一の破損の際には金属は凶器にもなりますので、選ぶ際のご参考までに。

また、トランポリンのカバーは製品によっては切れやすいものもあるので、交換式のカバー(安ければ1000円程度)の選択肢も多いほうが無難です。(我が家のトランポリンカバーも二代目です)

 

おまけ2:久々のカメラ撮影

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/800sec ISO-640 70mm

自粛生活が始まって以来しばらくカメラを持ち出していなかったのですが、この日は久々にカメラを携帯しました。

 

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/1000sec ISO-1000 70mm

花が被写体のマクロ撮影なんて、街中では決してすることはなかったんですけどね・・・お山以来です。・・・って、山行きたいなぁ。。。

 

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/400sec ISO-250 70mm

そういえばゴールデンウィークと言えば毎年必ず一日はチビワンとの山行に充てていて、去年と一昨年は山梨の大菩薩嶺に登ってました。今年は言わずもがな。一日でも早くこの騒動が収束してくれることを願うばかりです。そして山登りまくって!シャッター切りまくって!・・・妄想は尽きません。